第22回 先生大好きダンス~天野先生のひとりごと~

 デッキに花組の子どもたちが5~6人集まって、何の会話か分からないものの、お喋りをしながら行ったり来たりしていた。
 傍に行くと、私に気が付いた山本幸太郎くんが「天野先生大好き!」と声をかけて来た。「先生も幸ちゃん大好き!」と応えると「センセイすきすき」と言いながら、両足でピョンピョン跳び始めた。「アマノセンセイすきすき」とリズムに合わせて跳ぶ幸太郎くんにつられ、他の子どもたちも口々に「すきすき」と言いながらピョンピョン跳ぶ。そのリズムに手拍子を合わせて叩くと、まるでダンスを踊っているかのような雰囲気で、次々に仲間が加わって来る。そこで『アマノセンセイすきすきダンス』と命名し「また踊ってね」と職員室に戻った。

 職員室で「すきすきダンス」の話をしたこともあり、翌日金丸先生と風組の子どもたちが、幸太郎くんに「すきすきダンス」を注文した。すると幸太郎くん、「アマノセンセイすきすき」と歌いながら張り切って踊ってくれたという。風組の子どもたちは、面白がって手拍子を添えたらしい。
 いろいろな先生からも「すきすきダンス」を所望され、段々と幸太郎くんのダンスにも磨きがかかって来ている。両手の肘をちょっと曲げて跳ねているその姿があまりにも《さま》になっていて、ついつい見入ってしまう。

 子どもに「すきすきダンス」を踊ってもらえる園長先生なんて、日本中探しても私くらいのものだろうと、この上もなく幸せな気分になる。
 幸太郎くんが喜んでくれるようなお返しのダンス、私も考えなくちゃ。