風の谷幼稚園で大切にすることのひとつとして『体ごと遊ぶ』という基本があります。
遊びを通してさまざまなことを吸収する子どもたち。
仲間との繋がりや、仲間と協力し合う大切さなどを学ぶ場として遊びをとても大切にしています。
『遊び』とひとことで言っても実に様々なものがあります。
風の谷幼稚園では”あそびの事典”と書かれたファイルが職員室にあります。
先生はそれを参考に、どの遊びを取り入れていくかを考えます。
”あそびの辞典”には
・あそびの紹介(だれがどのようにするあそびなのか詳細)
・ねらいや意味
・留意点
・取り入れる時期や適した年齢
が書かれています。
活動を通して身体は作られていくので、4月頃出来ることと、12月頃に出来ることが異なるため、適した時期までも考えて作られています。
あそびの内容について、例えば花組(年少児)は、”鬼”という言葉や追いかけられるという事を怖がる子どもがいるため、”ごっこ遊び”から始めます。”お面”を使って世界に入り込む。その中で遊びが成り立つことから始め、お面を使うことで気持ちの切り替えに繋げていきます。
自分の気持ちを切り替えられずに、感情に振り回されることは当人にとってもストレスになります。ましてやそのストレスを仲間にぶつけてしまっては、心が通い合う関係を作ることはできません。
そのためにも自分の気持ちをコントロールする力を幼児期から育てていきたいと考えています。
鳥組(年中児)は、仲間との関係をより深く意識させることを目的としています。
またチームとしてどう勝つか、相手をよくみる観察眼を育て(先生が意図的に解説し促します)仲間との作戦会議に活かすことができるようになります。
風組(年長児)になると、体ごと本気でぶつかり合うことも遊びとして楽しみ、また鳥組で行ってきたことをより発展的に捉えられるようになります。仲間と作戦を立て、それを実行し、検証し、それをまた次の作戦に活かすという高度な遊びを楽しめるようになります。
自分の身体の使い方を学び、行動や感情をコントロールしたり問題を解決をする力をつける”あそび”。
体の発達と供に豊かな心も育まれていくのです。