11月、鳥組(年中児)の大型動物づくりが始まりました。この活動は、3~4人の小集団で一つの動物を作ることで、”協力して作る”とはどういうことかを学ぶことを目的としています。
11月初めの動物園遠足で様々な動物を見てきた子どもたち。3~4人のグループに分かれてから何の動物を作るかを話し合い、決めていました。
この日は釘打ちです。釘打ちに入る前に木片を動物の形になるように組み立てます。木片は一人では支えきれないため、仲間と声を掛け合い協力して組み立ててみます。
どのように組み立てればよいか分かったら、次は釘打ちです。金づちは、4人グループには2本、3人グループには1本割り当てられます。全員分はないため、仲間とのコミュニケーションが必要です。子ども同士話し合ったりじゃんけんをして、”順番で打とう”と決めていました。一人で打ち続けてしまう子がいたら、「次は○○ちゃんの番だよ。」「僕にもやらせて!」と声を掛け合います。釘打ちの番ではない子は、仲間が打ちやすいように木片を支える姿がどのグループでも見られました。
骨組みができたところで、「これは誰のきりん?」と先生が聞くと、「僕“たち”のきりん!」と答える子どもたち。自分だけのものではなく、仲間を意識した発言になっています。
後日、粘土が付きやすいようシュロ縄を巻き、粘土で肉付けをしてボンドを塗り、色塗りをしました。色塗りのハケを交代で使ったり、垂れた絵の具を雑巾で拭く子がいたり、色が塗れていない所を確認する子がいたりと、それぞれ自分の仕事を見つけては作業に入っていきます。仲間で作り上げているという意識が感じられました。
その後はベニヤ板にも色を塗りました。草原にいるから緑色、水を飲んでいるから水色など、それぞれのグループの世界が出来上がっていきました。最後に”物語”を考え、名前を付け、世界に一つの動物が完成しました。
この活動を通して、仲間と様々に話し合い協力し、作業を進めていきました。口数が少なかった子が自分の意見を言うようになったり、逆に自分の意見を主張する子は他の子の意見を聞くようになったりと、子どもたちの中にも変化があり、仲間との関係を深める機会となりました。