この日、調理室では風組(年長児)がお弁当の時間に食べる『桜おこわ』を作るため、天野先生が塩漬けにした桜のつぼみを軽く水洗いし、準備をしています。
真っ白に炊き上がったもち米に少量の赤い紫蘇酢を混ぜ、そこに桜の塩漬けを混ぜ込んでいきます。
ご飯が見事に淡いピンク色に染まります。
桜とご飯を混ぜただけでは出せない色と、さらにいい匂いが調理室から外へも広がっていきます。
風組にとって幼稚園最後のお弁当の日。先生は、みんなで向き合って食べようと声掛けをし準備していきます。出来上がった桜おこわが運ばれると教室いっぱいに香りが広がりました。
「いい匂いだから、おこわから食べよう!」「今日は最後のお弁当だから味わって食べるんだ!」そんな子どもたちの声もあちこちから聞こえます。
『桜おこわ』を食べると、もうすぐ卒園です。幼稚園生活最後の思い出の味として心に刻まれた事でしょう。