初めての畑仕事が始まって約一ヶ月、いよいよ二十日大根と小松菜を収穫する日がやってきました。あんなに小さかった種からは想像できないほど大きく育ちました。これまでの水やりや草むしりを通して、自分たちが野菜を育てる事への想いも強まり、畑仕事への関心も高まっていきました。
畑にやってきた子どもたちは、早速収穫を始めていきます。二十日大根は『根元』を持って抜くことを教わり、間引きの時と同じように抜いたら向きを揃えてかごに入れていきます。
小松菜は茎が折れたり、葉がちぎれないように丁寧に抜いていきます。
沢山の小松菜はあっという間にかごいっぱいになり、収穫完了です。
しかしまだ畑仕事は終わりません。「雑草が沢山生えてるから畑を綺麗にしよう!」と先生の一声に、働き者の子どもたちはすぐに草むしりに取りかかりました。
雑草でいっぱいだった畑は子どもたちの手によって綺麗になり、種を蒔いた頃の最初の畑に戻っていました。もう畑仕事はお手の物です。
畑仕事を終えた子どもたちに「二十日大根ってどんな味がするのかな?」と先生が聞くと、「りんご!」「いちごじゃない?」など赤くて甘い果物の様な味がするんだろうなと想像していました。
園舎に戻ると水を張ったたらいが準備され、二十日大根を皆で洗いました。
すると子どもたちに「かじってごらん。」と天野先生。
甘い味を想像していた子どもたちは勢いよくかぶりつきます。
一口食べて戸惑うように顔を歪ませ、手が止まってしまった子どもたち。
想像とは違い、とても辛い味でした。
この日小松菜は天野先生が調理したものを弁当時に、辛かった二十日大根は酢漬けにして翌日美味しく食べました。初めての畑仕事、自分たちで育てあげた野菜の味に大満足の子どもたちでした。