よく晴れた5月の中頃、風組(年長児)の遠足がありました。
この日は町田市にある小野路城址へ行きます。
日差しが照る中、元気に出発しました。
幼稚園から鶴川駅まで子どもたちの足で40分ほどかかる道のりを歩き、
その後バスに乗り、「小野路」のバス停で下車しました。
そこから今日の拠点を目指し、山道をしばらく登っていきます。
先生が「ピクニック」の歌を歌い始めると、みんなも声を揃えて歌います。
弱音を吐かず、しっかりとした足取りで歩き、拠点となる小野路城址に着きました。
八雲神社の鳥居をくぐり、「今日一日遊ばせてください。よろしくお願いします。」と挨拶します。
班ごとに荷物を置く場所を決め、探検に出発です。
この小野路城址は昔、戦いがあった時代に、小野路城という城があり、拠点となった場所です。
歴史に関わる話も真剣に聞く子どもたちです。
探検の途中、「小町井戸」がありました。昔、小野小町が病にかかった際、井戸の水で目を洗ったところ病気が治ったといわれる井戸です。その小野小町が詠んだ百人一首の歌を先生が聞かせてくれました。
「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」
先に進むと、今度は急な崖が見えてきました。先生が登って見せた後、子どもたちが登り始めます。
どこをつかんで登れば滑らないか、自分で判断しながらたくましく登ります。
急な崖にしり込みする子もいましたが、どの子も諦めません。さすが風の谷の子どもたち、全員登りきることができました。
崖の上は先ほど荷物を置いた拠点です。拠点を囲んで一周できるようになっていることが分かり、今度は班ごとに分かれ、子どもたちだけの探検に出発です。
崖を何度も登ったり、拠点の周りを一周してみたり、思い思いの探検を楽しみました。
先生の笛が鳴ったら拠点に集合し、お弁当の時間です。
リーダーを中心にどこで食べるのかを決めていきます。
班ごとに活動したこともあり、仲間とまとまって活動できるようになってきた子どもたちです。
お弁当後の片付けの時間には、遅れている子のところに仲間が駆け寄り、手を貸して助ける姿が見られました。
最後に田園風景を見に行きました。そこは自然が残っている場所で、鳥のさえずりやカエルの鳴き声が聞こえます。こうした風景が失われていく中で、自然を大事にしたいという先生の思いが伝えられました。
帰る時にも、「一日遊ばせてもらい、ありがとうございました。」と神社にきちんと挨拶し、帰路につきます。帰りは来た時とは別の道を通りました。
先生はバナナの木や道に咲いている花の名前、畑の野菜など様々なものを子どもたちに伝えながら歩き、長い距離でも子どもたちは飽きません。
無事にバス停に到着し、バスに乗って鶴川駅まで戻りました。
歴史や様々な自然と触れ合い、崖にも挑戦し、たくさん歩いた子どもたち。仲間とのきずなも深まった遠足でした。