鳥組(年中児)が畑に種をまいてから数日後、二十日大根と小松菜の小さな双葉が出てきました!ここからが畑仕事の本番です。子どもたちは折を見て畑に通っては、草むしりや水やり、葉についた虫とりなどの作業をしています。
種まきから2週間あまり経ったこの日は「間引き」を行いました。間引いた葉をカゴに入れていく子どもたち。「葉の向きを揃えて入れてね」と先生が声をかけます。これは『あとで作業をする人がやりやすいように、自分がどのように動いたらよいか』という事に意識を向けるためです。こうした経験から、人とのつながりを学んでいきます。
すべての間引きを終えると、カゴは間引き菜でいっぱいになりました。
園舎に戻ると先生が、この間引き菜で味噌汁を作ってくれました。
お弁当の時間。味噌汁が入った大鍋が教室に運びこまれると「いい匂い!」と子どもたち。風の谷の味噌汁は、煮干しをたっぷり使うのが美味しさの秘密。
「美味しいね」「おかわり、ある?」と、鍋いっぱいにあった味噌汁は、あっという間に空っぽになったのでした。
3. 幼児期の食生活と大人の責任
設立当初700坪だった風の谷幼稚園の敷地面積は現在4000坪にも及ぶ。これは校舎建設時の借金を返済しながらも、園長が「10年間無給」を貫き、寄付や父母の協力によって毎…